13歳以下の運動指導の留意点

現代の子供の発育・発達の特徴と問題

子供の習い事を探している方、走るのが苦手という方、スポーツに活かしたい方向けに記事を書いています。

子供の時期にどういった行動をすれば運動神経が高まるのか。

指導者はどういった指導をするべきかがわかる内容になっています。

能力が高いプロアスリートは幼い頃から何かしらのスポーツの習い事をしています。

スタッフの2人とも子供の頃に野球、サッカーその他色々なスポーツの習い事をしていたのもありますし、

周りの実業団や日本代表選手もスポーツの習い事をしていました。

スタッフの紹介はここをクリック

個人、リレーで日本一の経験有り

4歳〜12歳のプレゴールデンエイジからゴールデンエイジの時期に運動をさせておく事が大事になります。

この時期は子供の感性を磨き、可能性と才能を開花させるならこの時期を活かすべき。

この時期は神経系の発達が著しく、

取り組んだことほとんど全てが出来てしまうという「魔法の年齢帯」です。


本来は少しずつ定着していく技術や感性も、この時期には驚くほどのスピードで体得が可能で、また一度できてしまうと大人になっても忘れないとされています。


この時期にたくさんの感覚と技術、

たくさんの経験を積むことが後になって大きな財産になるのです。

もちろん子供が楽しいと思い継続出来るスポーツがいいですね。

また、放課後の時間の使い方だったり睡眠時間、朝の食事によっても運動能力が変わります。

是非、この記事を読んで子供の習い事だったり生活を変えてもらう事で子供の運動神経を高めて貰えたらいいと思います。

昔と比べると子供の運動能力が下がっている傾向にあります。

昔と現代の違いや表を用いて6〜13歳でどういう生活習慣をすればスポーツ能力が高くなるかなど参考になるかと思います。

習い事をするにしてもただやらせればいいという訳でなく本人が楽しいと思える事や辛くならないように時間の配慮も必要になります。

テレビ視聴の時間を減らして勉強時間を増やしてみるのも今後の為になると思いますし、睡眠時間にあてる事も出来ます。

では、現代の子供の発育・発達の特徴と問題について書いていきたいと思います。

今の子供たちは身体的な成長が著しく、早熟であると言われています。

人間の身長や体重、性的な成熟は青年期において完成しますが、この速度が早くなっていることが確認されています。

この現象を発達加速現象といいます。

成長加速現象には成熟前傾現象とがあり、前者は身長や体重の発育が早まっていることを言い、後者は初潮や精通といった性成熟の時期が早まっているとことを言います。

こうした発達加速現象の原因は生活様式の変化や食生活の向上、スポーツの実施など、生活の近代化や都市化が影響しているとされています。

 

 

このような子供たちの発達加速現象が見られる中で、体力や運動能力をそれと反比例の関係にあり、年々低下していることが文部科学省の調査からも明らかとされています。

また、体力の低下に伴い、怪我や骨折が増加する傾向にあるとも指摘されています。

さらには体のコントロールが下手なことや昔の子供たちに比べて精神的に未熟なことも指摘されています。

こうした今の子供たちに見られる特徴の原因としては、不健全な食生活や受験戦争(早期化や厳しさ)、遊びの変化(戸外遊びや仲間との遊びの減少、室内遊びの増加)などが考えられています。

事実、子供の走る、跳ぶなどの運動能力は45年前と比べると大きく低下しています。

 

この表は今の子供と昭和51年の身長運動能力の比較を文部科学省が示したものです。

昭和51年度の11歳の値であり、今の子供は令和2年度の11歳の値です。

この45年の経過は身長を大きく伸ばしたものの、50m走は変化無しでソフトボール投げなどの運動能力を低下させてしまったのです。

今の子供の運動能力や体力を低下させた主な原因としてはテレビ・室内ゲーム遊びの登場、受験戦争の低年齢化や、塾通いなどによって体を使って遊ぶ機会が減少したことが挙げられています。

身長を伸ばす事で子供のスポーツ能力を伸ばしたい方はこちらに記事書いてます。

現代の子供の生活の特徴と問題

今の子供は習い事で忙しいようです。

習い事は子供のためになる才能を見いだしたいなどの理由を挙げる母親が多いそうです。

また、ベネッセ教育教育センター研究センターの子育て生活基本調査では、子供の将来を考えると習い事や塾に通わせないと不安と答えた親は50%以上に上ります。

現在、約8割が習い事をしていて、さらにそのなかで掛け持ちしているのは、なんと全体の78.2%、多くの子どもが2つ以上の習い事をしていることがわかっています。

全国小学生陸上競技、交流大会優勝者男女各6名の生活性日常生活放課後の過ごし方についての調査結果ですが

男子ではテレビ、ビデオ、パソコン・ゲームの時間がどちらも2時間前後で非常に多いです。

これに対して外遊びと勉強はともに約1時間であり、読書は30分になっています。

女子では勉強が2時間で最も多く、次にテレビ・ビデオが多く、外遊びが1時間となっています。

現代の子供は習い事や塾に多大な時間を費やしまた多くの時間を室内遊び・娯楽で過ごすというのが特徴のようです。

同時に昔は圧倒的に多かった戸外遊びが非常に少なくなっているのです。

子供の能力の見つけ方の中で毎日の生活の中では体を張って遊ぶことが体力を養い、友達を作り、意欲や自発性の育成にとって非常に重要です。

指導者はこのことを十分に認識し、スポーツや運動の指導に当たる必要があります。

 

運動・スポーツクラブに所属している子としていない子では明らかに差が出ているのがわかります。

早い時期から運動習慣を付けてあげる事で運動神経が高い状態になる事がわかります。

スポーツ庁が出している体力測定テストの結果です。

 

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妥当な子供の練習日数

子供のスポーツが盛んになり始めた頃、日本医師会は発育期のスポーツ障害の予防についての注意事項として、練習時間は12時間以内にとどめること。

また週に12日は練習をお休みすること、投げすぎ走りすぎなど、同じ動作を繰り返す返さない、1つの種目に限定しないことなどを示しました。

また、日本体育協会スポーツ医・科学研究所は小学生の1週間の練習時間と怪我の発生率について調査した結果、週当たりの練習時間が多くなるほど、外傷・障害が増えていたとし、1週間4時間以下の練習では、外傷・障害の発生率は7%であったが、1週間14時間以上の練習では、その発生率は21.3%と大幅に増加したことを報告しています。

ジュニア期における年齢ごとの1週間の練習回数については週3回以内が適正であるとされています。

一方、日本陸連普及委員会が第19回全国小学生陸上競技交流大会に参加した指導者の回答を集計した日常のクラブ活動状況では週13日練習しているクラブが約8割でした。

この点多くのクラブ練習は、ほぼ適切な範囲で進められていると言えます。

13歳以下の競技者の場合は週3日以内、12時間くらいの練習止めておくことが、疲労を蓄積させないで練習効果を上げるためにも、また怪我防止のためにも必要であることを理解しておくべきです。

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早期の専門化とオーバートレーニングの弊害

早期の専門化とは早い時期から専門種目を絞り、そのトレーニングに集中するやり方を言います。

早期に専門化すると、トレーニングを開始した初期の段階では、急激なパフォーマンスの向上が見られますが、そのうち怪我をしたり、練習の単調さから興味を失ったり、記録の停滞や低下を招いて、やがては競技からドロップアウトしていくことが警告されています。

もちろんこの時期の専門化にハードトレーニングを加えられたとしたらその弊害は一層大きくなるはずです。

一般的に、日本の子供のトレーニングは欧米諸国に比べてオーバートレーニング状態にあることが指摘されています。

例えば練習漬けという言葉がありますが、こうした状態に置かれた子供たちの心身は蝕まれています。

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アメリカで合意されている1種目に専心せず、多種目を経験させるという子供のスポーツへの取り組み方は早期の専門化を避けるだけでなく、様々なスポーツや運動・競技に関心を持たせ、楽しませることが何よりも大切です。

目先の勝利ではなく、将来を見据えた指導

目先の勝利を目指した指導では早期に種目を専門化し、厳しいトレーニングを施すので、パフォーマンスは急激に高まります。

しかし、一時の勝利は得られるものの、やがてパフォーマンスは停滞してしまいます。

これに対して将来を見据えた指導では発育・発達段階に応じて種々のスポーツや陸上競技・運動のトレーニングを施すので、子供たちに興味を抱かせながら、無理なく安全に進めることができます。

この場合、初期のパフォーマンスは必ずしも急激に高まりませんが、高いモチベーションやしっかりとした基礎的体力・技術が養成されることから、本格的な専門的トレーニング段階に入ってからのパフォーマンスは急激に高められます。

もちろん、この場合でも全ての選手がトップになるとは限りません。

しかし、たとえトップ選手になれずに競技を終えても、生涯にわたってスポーツや陸上競技を楽しみながら続けることができるでしょう。

いずれにしても、これからの指導者は目先の勝利を目指す選手育成ではなく、大器晩成型の選手育成を心懸けることが必要です。

楽しい練習の指導法

13歳以下の指導練習では、楽しい活動にすることが何よりも重要です。

このためには、陸上競技・運動の特性(魅力)に触れさせるような指導をすることです。

陸上競技・運動の特性としては競争と達成が挙げられます。

競争とは相手や仲間との競い合いを楽しむことですし、達成とは自己やチームの目標を定めてそれに挑戦していくの楽しいことです。

競争の指導ではあまり競争させることを煽ると、子供に与えるプレッシャーが大きくなるので注意する必要がありますが、競争の仕方を工夫したり、チームでの競争やリレー形式にすると楽しい活動となります。

達成の指導では子供たちに適正な目標(記録や技術的課題など)を持たせ、その達成に向けて挑戦させるようにします。

明確な目標記録や、技術の到達目標を持たせることは、意欲的な活動に繋がるばかりか、目標を達成したときの喜びや嬉しさは、さらに次の目標に向けての強いモチベーションとなるはずです。

ここで大切なことは目標の設定レベルです。

あまりに高すぎる目標はやる気をなくさせてしまいますし、学習無力感を持たせるおそれがあるので、子供たちそれぞれに応じて低すぎたり高すぎたりしない適切な目標を持たせるよう指導する必要があります。

また注意すべきことは、目標(記録)を達成させるためにタイムトライアルばかりさせるのは危険だということです。

タイムトライアルの連続は、子供たちにプレッシャーを与え続けることから、興味喪失に繋がってしまうことになりかねないからです。

いずれにしても指導に当たっては、陸上競技・運動の競争と達成という2つの特性(魅力)をうまく融合させた練習計画を立てることが大切です。

よく食べ・よく寝る事の重要性

最近の子供たちの就寝時刻は遅くなってると言われています。

ゲーム、インターネットの普及により昔よりも30〜60分睡眠時間が減っています。

この年代では8時間睡眠は絶対に必要ですので、23時には就寝したいものです。

令和2年の体力テストの結果です。

表に出していないものもありますが、

握力、長座体前屈、シャトルラン、立ち幅跳び、反復横跳びが睡眠時間によって大きく数値が異なりました。

ジュニアアスリートの睡眠についての記事はこちら

 

次に食事について3食きちんと食べている子は増えているみたいです。

ジュニアアスリートの食事の記事はこちら

これは最近、食の重要性が認識され、家庭や学校クラブなどが行うようになった食育の成果だと思われます。

スポーツ・陸上競技を行う子供たちにとって十分な睡眠や食事、栄養の摂取は十分な活動トレーニングを行う上で、また疲労を回復する上で大変重要であることを指導者や親たちは教えるべきです

また早い段階で、よく食べよく寝ることを中心とした規則正しい生活を送ることの重要性を認識させ、習慣付けることが大切です。

この点については、文部科学省が実施した全国体力運動能力、運動習慣等調査からも朝食をきちんと食べてよく寝ている子は体力があることが明らかにされています。

ジュニアアスリートのプロテインの必要性の記事

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