ジュニアアスリートにとって睡眠が重要な理由

ジュニアアスリートにとって睡眠が重要な理由

 

ジュニアアスリートにとってどれだけ大事なのかについては広く認知されているとは言い難いように感じます。

6時間睡眠以下で日々スポーツの練習をしている中高生の皆さん、毎日8〜10時間寝るようにすればスポーツ競技人生がもうガラリと変わってしまうくらいの効果があると思っています。

スポーツ庁の体力調査のリンク

睡眠時間の差だけでここまで差が出てきます。

適正な時間寝る事が大事だと感じられます。

ゲームやスマホの普及によりジュニアアスリート、成長期の子供達の睡眠が不足しています。

睡眠不足によるデメリットはたくさん有り、免疫力が低下する事で感染症にかかりやすくなる事や、

精神的に不安定になりイライラしやすくなったり、記憶力、思考力、集中力が低下する事に繋がります。

しっかりトレーニングを積む為にもまずは健康体でいる事、睡眠時間を確保すれ事が運動能力向上にも繋がります。

そこでここでは睡眠不足がどれだけスポーツのパフォーマンスに悪影響で睡眠増やすとどれだけいいことがあるのか

睡眠は大事と言うけどその質の高い睡眠を達成するためには具体的に何したらいいのか

について考えてもらえるきっかけになるような話ができればいいなと思っています。

なぜ睡眠は重要なのか?

言うまでもありませんが、疲労回復に睡眠はとても重要です。

人間には日内リズムがあり、人の細胞は、いつが夜でいつが昼間であるか認識しています。

全身の細胞は夜になると成長したり、傷ついている部位を修復したりします。

しかし、夜更かしをして、夜中まで光を浴びていると、目を通じて脳が光を感知して、からだがいつ夜であるのか分からなくなってしまい、この日内リズムの破綻が生じてしまいます。

それにより、からだの修復が遅くなったり、疲労が取れなかったりする可能性がでてくるのです。

この日内リズムをしっかり保つためには、まずは早寝(可能ならば夜9-10時までには寝ていることが望ましい)早起きすることを心がけたいですね。

子どもの発育に重要

眠っている間は、成長ホルモンが分泌されます。

子どもの体を作ってくれる、大切なホルモンです。

この成長ホルモンは、睡眠が深い時に多く分泌されるため、眠りが浅いと成長ホルモンの分泌が少なくなってしまいます。

強い体をつくるためにも、しっかりとした深い睡眠は必要不可欠なのです。

疲労回復の役割

成長ホルモンが分泌されると体の細胞が修復され、疲労回復に繋がります。

特にジュニアアスリートの場合は激しいトレーニングによって筋肉細胞が壊れるため、修復は必須です。

毎日しっかり睡眠をとり、体を疲労回復させることは、スポーツで力を発揮させることにも健康で過ごすためにも大切です。

睡眠時間8時間未満だと怪我のリスクが高まるの記事

8時間以上眠るアスリートは怪我や疾病罹患のリスクが低い

 

免疫力の向上

睡眠が不足していると免疫力が低下し、風邪や病気を引き起こしすくなります。

トレーニングができるのも健康的な身体があるからこそです。

免疫力の向上は感染症の予防にも効果がありますので、よく眠ることはとても大切ですね。

睡眠不足は風邪にかかりやすいの記事

激しい練習をするアスリートはただでさえ免疫力が低くなりやすく、特に長距離ランナーなどでは要注意です。

風邪引かずに練習を継続できることはどう考えてもパフォーマンスを高めるために大事です。

精神的な安定をもたらす

睡眠不足になると、精神的にも悪影響をもたらします。

・イライラしやすくなる

・不安感を招きやすくなる

・記憶力、思考力、集中力が低下する

試合やトレーニング中にはストレスがかかる場面もありますが、そういったときにも冷静に対処できる精神状態を保っておくことは重要ですね。

 

怪我や病気のリスクを半減させ、さらに効率的なリカバリーから日々のトレーニングは質が高まり、長期的なパフォーマンス向上度合いにもおそらく大きな違いが生まれるようなことが考えられます。

みんなと同じくらいトレーニングしているのになんだか差を付けられてるような気がする

疲労感が抜けないみたいなことを感じる人って結構いると思います。

成長の度合いだとか細かなトレーニングの種類だといろいろ違いはあるのかもしれないですけど、やっぱり他人と大きく差がつくところって食事だとか睡眠の面が充実しているかどうかだと思います。

怪我なく順調にトレーニングを年間通して積み重ねられるかってもうトレーニングが成功するかが大部分を占めているはずなんです。

もちろん100%怪我や病気を防げるなんてことはないと思います。

けどよく寝るだけで怪我や病気のリスクを半減させる

いってしまえばトレーニングの成功確率を倍増させるくらいのことに繋がると言っても過言ではないように感じます。

と言っても寝るのは大事ってそれはわかるんだけどどうしても寝るのが遅くなる

そもそも寝つきが悪い

試合前は特に寝れない

ハードなトレーニングの後だと、寝付きが逆に悪くなるみたいな人も多いはずです。

そんな人もしくは指導に携わる方々、以下の実践例について覚えておくといいかもしれません。

睡眠の質を高めるための5つのポイント

1.寝る前の2時間前までに食事を済ませる

深い睡眠を取るには、遅くとも寝る2時間前までには食事を済ませた方が良いと言われています。

夜ごはんを食べ過ぎたとき、満腹すぎて眠れない、という経験はあるのではないでしょうか?

就寝時間近くに食事を摂ると、内臓の動きが活発になり睡眠の質が落ちてしまうためです。

ジュニアアスリートの場合は、練習で帰ってくるのが遅く夕食を食べる時間も就寝時間と近いという場合もありますよね。

そういった場合には練習後と家に帰ってからの2回に食事を分け、睡眠への影響が少なくなるようにしましょう。

練習後には主食となるご飯などを食べ、家に帰ってからはタンパク質が摂れるおかずを中心に食べます。

脂質の多い食べ物は消化吸収に時間がかかるので、夜はなるべく脂っこい食べ物を避ける方が良いでしょう。

2.朝ご飯を食べる

朝ご飯をきちんと食べる規則正しい生活をすることが睡眠の質を高めてくれます。

朝にはエネルギー源となる白ご飯などを食べることを心がけてください。

また、質の良い睡眠のために朝に食べると良いとされている食材があります。

睡眠前には「メラトニン」という睡眠ホルモンが分泌されますが、メラトニンの原料はトリプトファンという必須アミノ酸です。このトリプトファンを、寝る15時間前(朝食のタイミング)に摂取すると深い眠りにつけると言われています。

朝食に摂ると睡眠の質を上げてくれる「トリプトファン」を多く含む食材はこちらです!

・バナナ

・豆乳

・牛乳

・アーモンド

・肉類

・赤身魚

・糸引納豆(発酵食品)

バナナ、豆乳、牛乳あたりは手軽に始められそうですね!

「最近睡眠が浅いな」と感じる場合は、朝にこの食材を摂取してみると、効果があるかもしれません。

3.寝る12時間前に入浴

実は湯冷めが睡眠に良い効果をもたらします。

入浴後のぽかぽか状態の方が眠れるのでは?というイメージを持っている方は多いですが、実はゆるやかに体温が下がってクールダウンされるタイミングで入眠するのが最適なのです。

ですので、眠る直前ではなく就寝の12時間前がおすすめです。

また、お湯の温度は3840度のお湯で、最低でも10分浸かります。

熱いお湯で体の表面を暖めてしまうと体は興奮状態になってしまいますので、深部体温を暖めてリラックスモードにしていきましょう。

4.寝る前はブルーライトに当たらないように注意する

夜も明るい環境でいたり、夜遅くまでテレビやスマホなどのLEDディスプレイでブルーライトを浴びる生活は、寝付きが悪い、眠りが浅いといった「睡眠の質を低下」につながることがわかっています。

これは網膜が強いブルーライトの刺激を受けると、脳は「朝だ」と判断してしまうためです。

夜はテレビやスマホではなく、本を読む習慣に変える、ストレッチをする時間にするなどしてブルーライトカットする工夫をしてみましょう!

5.クールダウンで体をリラックスモードにする

夕方まで激しいトレーニングをしていると、身体の筋肉は緊張状態のまま夜を迎えます。

緊張状態のままではスムーズに入眠できないので、寝る前にストレッチや夜ヨガなどでクールダウンをすることで自然と体はリラックスしていくと効果的です。

また、身体の血行を良くすると血管が膨張し、副交感神経(リラックス状態)が優位に働くことによって体が落ち着き、眠りやすくなることから言われています。

睡眠もトレーニングの一環

睡眠の質を高めるための5つのポイントをまとめると

これらの生活習慣を意識的に取り入れていくことで、睡眠の質を高め、トレーニングのパフォーマンスを上げることができます。

今日から実践してみましょう!

ジュニア世代の睡眠には、

①身体のメンテナンス

②脳のメンテナンス 

③身体を育てる 

④脳を育てる

という4つの役割があります。


①と②の役割は子どもから大人まで共通していますが、③と④はジュニア世代特有の役割です。子どもの成長にとって睡眠は大切な役割を担っているのです。

しかし、日本の子どもの睡眠事情は大人同様、世界から見ても深刻と言われています。


小学校高学年を対象にして行われた調査によると、イギリス、フランスでは半数以上の子どもが10時間以上寝ているのに対し、日本では10時間以上寝ている子どもはたったの4%という結果でした。

その他にも、日本の子どもの睡眠は40年間で約6080分短縮しているという報告や、高校生を対象にして行われた別の調査では、24時以降に就寝する高校生の割合が日本はアメリカの約4.2倍という結果も出ています。


このようなことから、日本のジュニア世代は世界と比べて睡眠時間が短い上に、就寝時間が遅い夜型化していることがわかります。

子どもの睡眠不足で起きる弊害とは?

そして、子どもの睡眠時間が不足してしまうと様々な弊害が起こることがわかっています。

睡眠不足になると、日常生活に支障はなくても、身体のいろいろな機能に影響を及ぼします。

また、睡眠不足が積み重なると、心臓・血管系のパフォーマンスが落ちる、視覚的な能力が10%ほど落ちるという研究結果もあるほど。

そのため、練習や試合で何も感じなくても、睡眠不足の時は気づかないところでパフォーマンスが落ちているのです。

年代別の適切な睡眠時間って?

参考程度に見てください。


アメリカ国立睡眠在団が2015年に年代別の理想的な睡眠時間を発表しているので、その数値をご紹介します。

新生児(03か月):1417時間
乳幼児(411か月):1215時間
幼児(12歳):1114時間
未就学児(35歳):1013時間
就学児(613歳):911時間
ティーンエージャー(1417歳):810時間

この数値を見て、想像より長かったと思われた方も多いかと思います。

色々話してきましたが今日は睡眠不足の代償は思ったより大きいこと

そしてただこんなに効果がある睡眠の優先順位というのはもっと高くあるべきなんじゃないかというお話でした。

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