オスグッドはなぜ起こる? 成長期と骨の関係
子供の時期のスポーツ障害はいくつかありますがよく聞くオスグッドについて記事にしました。
現在、オスグッドに悩んでいる子供はもちろんですが今後気をつけたい子供にとっても大事な情報になります。
予防法だったりなってしまった場合はどうすべきかなど書いています。
ELITEの陸上スクールでも練習時間だったり練習方法の工夫して怪我をしないように気をつけていますが色々なスポーツをしている子達なので怪我を抱えている子も居たりします。
怪我をしながら練習しても効果は薄く、しっかり治してから思いっきり走り回って欲しいです。
では、これからオスグッドについて話していきます。
オスグッドは、正式名称を「オスグッド・シュラッター病」といいます。アメリカの整形外科医オスグッド氏と、スイスの外科医シュラッターが、この症例を学会に報告したことから名づけられました。
小学校高学年から中学生くらいの成長期にあたる子どもに頻発するスポーツ障害です。特にサッカーやバスケットボール、バレーボールなど、膝への負担が大きいスポーツ種目で多くみられます。男女比では男子に多いのが特徴です。
スポーツに燃える子どもは、頑張り過ぎて無理をしがちです。そして、勝利や優勝を目指し、高い目標に向かって頑張る子どもは、痛くても休みたくても指導者や保護者にはなかなか言い出せません。
大人がしっかり見ていてあげないといけません。子どもの症状を見逃さないでください。
ケガや故障をして、練習や試合に出られなくなると、早く競技復帰したい気持ちが強まり、焦りが生じることも多いはずです。
治療中、痛みなどの症状が軽くなり、少し我慢すればプレーができる状態になると、子どもたちはすぐにでも競技に復帰しようと考えます。
気持ちは痛いほど分かりますが、ケガの完治を待たずに練習や試合に復帰しても、十分なパフォーマンスを発揮するのは難しいです。
無理を押して練習を続ければ、せっかく治りつつあったケガや故障は悪化しますし、ケガをかばうことで、別の部位を痛めてしまうおそれもあります。
早期に競技復帰したいなら治療中の焦りは禁物です。
太ももの前にある大腿四頭筋(だいたいしとうきん)は、膝の曲げ伸ばしをするときに重要な役割を担っています。
オスグッドは、この大腿四頭筋の使いすぎや柔軟性の低下をきっかけに症状が出るケースがほとんどです。
大腿四頭筋は膝のお皿(膝蓋骨、しつがいこつ)を経由して、脛骨粗面に付着しています。
サッカーやバスケットボールなどで膝を伸ばす動きを繰り返し行っていると、大腿四頭筋に膝蓋靱帯を介して付着している脛骨の結着部が強く引っ張られる状態が続きます。
その際に、骨端軟骨の一部に剥離が起こることで発症します。
子どもの骨は、やわらかい骨から硬い骨へと成長する過程にあり、どうしても不安定な状態です。
また、骨の成長スピードに対して筋肉や腱の成長が追いつかず、アンバランスな筋骨格構造になっています。
そこに過剰な運動による負荷が加わることで、膝の痛みが起こると考えられています。
ほとんどの場合、成長が終わると痛みが治まりますが、無理をすると成長期が終わってからも痛みが残ることがあるので、休息と発症後は適切なケアが必要です。
予防と治療
成長期の一過性の病気で、成長が終了すると、多くは治癒します。この時期はスポーツを控えることが大切です。
上記の症状を強くさせないためには、大腿四頭筋のストレッチングやアイスマッサージなどを行い、痛みが強いときのみ、内服や湿布をします。
痛みがなくなればスポーツは可能。
発症後3~6ヵ月はスポーツをすると症状が強くなるので、スポーツ前後に上記ストレッチングやアイスマッサージ、ベルトの装着などをした上でのスポーツすることをお勧めします。
食生活
意外に思われるかも知れませんが、成長期の食生活でオスグッドになりやすい、なりにくいが変わります。
成長期は、その名の通り身体とても発達する時期で、骨の成長、筋肉の成長が急速に進みます。
この時に欠かせないのが、タンパク質の一種である「コラーゲン」です。
コラーゲンはタンパク質から合成されるので、お肉や大豆、魚の量が不足してタンパク質不足になっているとオスグッドになりやすいという研究データもあります。
普段からよく食事でタンパク質を摂っているつもりでも、身体の成長に追い付いていない場合もありますので、市販のプロテインを活用するのも良いでしょう。
また、オスグッドになりやすい子供はお菓子やジュースを好む傾向にあります。
糖が多い食べ物ですね。白ご飯ばかり食べていても同じです。
それによって必要なタンパク質が取れていなかったり、「糖化」と言うタンパク質の劣化現象が起こってしまい、骨や筋肉の腱が弱くなり痛めやすくなってしまいます。
食生活から改善する事が出来れば、オスグッドになる子供はグンと減ります。
今なっている子供、これから成長期になる子供のためにきちんとした食生活を心がけてあげましょう。
日本整形外科学会
「オスグッド病」
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/osgood_schlatter.html
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